納棺師が着替えや化粧をしてくれる、納棺の日だった。14:00に斎場に着くと、さっそく手際よく進めていく。
妹達が昨晩選んだ服は、よそ行きのものではなく、母が好んでいた、普段着のようなものだったのだが、偶然にも、母自身が遺影に選んだ写真と同じ服だったようだ。華美な装飾もなく、普段通り。
病院で着せられた浴衣からようやく着替えてこざっぱりして、髪型も整え、本人も気分転換になっただろう。
夕方には、まりごろうとはる坊とえみごろうも連れて、再び斎場に。今晩は皆でお泊まり。ぽっちり兄妹は、広い畳の部屋が楽しいようだ。
ぽっちり兄妹は棺の窓から何度かばあばの顔を覗き、不思議そうにしていた。
夕方には、友人が数名かけつけてくれて、母と対面していた。皆それぞれの思い出があるのだろう。顔を見ては、労いの言葉をかけてくれていた。
その夜はごく限られた友人や親族でのこぢんまりとした夕食会。22:00過ぎまで、母の話に花を咲かせていた。